基本的に、家族が狙う近代建築と私が狙う古い送水口はリンクしていることがあるので、
今回もいろいろ素敵な建物を観てきました。
次回以降も紹介していきたいと思うのですが、先ずはこちら。
日進ビル。出島のそばです。
この空気・・・中にはショップもあって素敵でした。
が、残念ながら送水口はなし。
仕方ないのでうろうろ。そしてこちら。魚の町。
歩いていて何となく視線を感じたのでした。
少し戻って目を凝らすと・・・
発見!!目が合いました。(気のせい)
先ず目に入ったのは放水口。
消防章は無く、はっきり漢字で表示されています。
なぜ二階からあるのかはわかりません。
のぼっていくのは憚られたので望遠で。
立売堀製作所様(多分)オールドプレート。
設置当時のものと思われる赤インクが残っています。
立売堀製作所様のこの形、この厚みのプレートのものは、他のオールドに比べて新しいようです。
このビルも1971年(昭和46年)に建設されています。
もちろん漢字表記を指示している消防法成立以後のことです。
タイルの色合いとも合わせて、とても美しいです。磨かれてこそありませんが、周辺もとても綺麗です。
続いてこちら。
或る学校に設置されていた壁埋設オールドプレート。
しかも二か所に。
なんという素敵な学校でしょう。
しかし、ぱっと見にものすごい焦燥感が。
ええと・・・
福山製作所様のロゴマークですが・・・・
あれ?
あれれ?
奇跡のピリオドが!?
ということは・・・
接続口の部分にその面影はありませんが、
プレートは村上製作所様が作ったということでしょうか??
同型のものを、そう言えば大阪で見ていたのでした。
堂北ビルディング物件。
ああ、こちらにも奇跡のピリオドが。
ううむ、ううむ
ということで次は文字を比較。
先ずは長崎県庁(村)
川崎市役所(村)
そして今回の物件(福)
更にアップ(福)
新しいからエッジがきついのか
それにしてもSの形、全体的に村上様のもののほうが細長いような気もします。
何より接続口が違うので・・・
これは、村上製作所様の文字の入れ方を真似て造ったか
もしくは
プレートだけ村上製作所様が造ったか
のいずれかと言ってよいかもしれません。
このタイプの接続口は村上製作所様にはありえない、と思うので…。
では元に戻ります。
同じ建物の異なる側面にあった送水口。
次の物件。
街を歩く上で欠かせないのがアーケード。
成立年代から言ってオールドは期待できないのですが、
商店街の雰囲気と合わせて素敵な設置がなされている場合があるのが面白いところ。
と
思っていたのですが、
いやいやいや
屋根を付ける前から建物は在った訳なので、
アーケードがあっても古き良き送水口がある場合があるのです。
ということに今回改めて気づかされました。
こちらです。
須賀工業様のマークが入っています。
今では恐らく送水口は製造していないし、
これまでも、建設工業社様など他のメーカーが造った送水口に、
「『そのビルの配管関係をしたのはうちですよ』という印としてマークを入れた」
と昨年の送水口ナイトにて関係の方にお話を伺いました。
ただ、先日送水口博物館で開催された研究会では
「もしかしたら自前で造っていたかも?」というお話も出てきました(!)。
こちらは現在確認中とのことですが・・・・
この写真は兜町にある送水口ですが、
「SUGA」と文字が入っているものの(右下)、明らかに製造は建設工業社様です。
CONNECTION 部分の文字の丸っこさを考えると、
この送水口、もしかしたら建設工業社様が造ったのかもしれません。
この組み合わせでのお仕事は、他にもあります。
ということは、いまさらですが、名古屋で見たこちらもきっと・・・。
ただし、こちらはどうか。(名古屋市役所)
ステンレスでの文字貼り付けでの建設工業社様純正品は…
何とも言えません。
またまた脱線してしまいました。
戻ります!
長崎県庁に続き、馬明さんという方に教えて頂いた物件です。
立売堀製作所様のオールドプレート。
真ん丸プレートに小さな真ん丸の本体。
それにしても20Kとは一体なんでしょう。
これも、昭和40年代。
英語表記ですが、新しめ。
そして、必ず訪問せねばならない官庁街!!!
そしてNTT関係ビル!
まさに、NTTコミュニケーションズ万才ビルに!
ありました!!
赤い!!赤すぎます。
CECのオールドプレートの中でも、(私によって勝手に)スターウォーズ型と呼ばれているタイプのものです。
この型は東京駅近くのTGビルや最近見つけたところでは長岡の旧大和百貨店にも設置されています。
単位はまだkg/㎠と旧式のままですが、ばりばり現役です。嬉しい。
・・・と喜んでいたら
セブンイレブンの向こう側に・・・
なんと、村上製作所様の送水口も!!!
世田谷区役所か!と突っ込みを入れつつ、その贅沢さを堪能。
何ゆえこのようになっていたのかはわかりませんが、村上様自立型の方があきらかに新しいものです。この建物L字型をしておりまして、もしかしたら増設?などをしてその際に付けたのかな・・などと想像しています。
大好きな「台座にちっこいロゴマークが付いているタイプ」です。可愛い。
というわけで、
長崎オールド送水口はこれにておしまいです。
でもまだ長崎編は終わらないのです。
Aya 様
返信削除怒濤の長崎編期待に違わずすばらしい!
ところで、立売堀露出Y・・・いわゆる「アトムのおしり」ですが、逆止弁受け金具が表面に出ている部分の幅が広いものも「立売堀」として良いのでしょうか、今のところ、その証拠を見つけられないでいます。
長崎県庁の送水口は、5m位そばまで近づいていたらしいのですが、見逃してしまいました。
県庁第三別館に気を取られて失敗しました。ここの送水口、結局「出島型」にはしなかったのですね。残念!
送水口のOEM,ODMあるいはもっとプリミティブな流通過程、かなり気になっています。
オールド送水口の「siameze connection」の文字といえば、鳥栖のSUGAご覧になったようですが、あの文字は貼り付けが剥がれたものなのか、あるいは書き文字だったのか、判別がつきますか?
まとめてコメントをしました。
おはようございます。ありがとうございます。長崎に行っている間は「PONTAさん!!ありがたやありがたや・・・本当にありがとうございますありがとうございます」と呟きながら…そしてこれを書いている間はこんなのでよいのだろうか、進まない進まない・・・と冷や冷やしながら…
返信削除そしてこのコメントも感謝です。一つずついきます。
先ず逆止弁受け金具が何を指していらっしゃるのかわからないので、後ほどメール致します(*^_^*)写真を添付しますので・・・
県庁送水口は、事前に馬明さんという方に教えて頂いていたのでスルーしなくてすみました。第三別館、確かにものすごくかっこよかったです。建物好きの家族が舞い上がってました。そうそう、扇形プレートですが、「いやもうこれは出島型だよね」と思いながら観てました。長崎発注かもしれない、と。館長に伝えたら苦笑いされました。そんなことはないようです…。
送水口の流通過程は私も基本を押さえたいのですが、難しいところです。ただ言えるのは、かつては基本的に全てそのメーカーのものでしたが、今は部品など調達して組み立てている、と。そして既に現在すべてをつくっているのはどうも立売堀製作所様だけのようです。それと、ロゴの件については、メーカー様だけではなく配管業者様のものという場合もあるのでこちらも難しいなあ、と思っています。
鳥栖のSUGA送水口観ました~~~ あれは機械彫刻でがりがり削ったもののようですね。設置当時はそこにインクが施されていた可能性もあります。鳥栖は駅舎も、周りの水路もよかったです。後日記事にしようと思います!!