20260805

【天神橋商店街の送水口たち】② ~情熱の3丁目商店街、そして初見の!自立型!!~

前回…ではなくて前々々回に続いて天神橋商店街の送水口を紹介します。
今回は3丁目商店街からです。

入ってすぐにこの地面。勢いがある!

地面には天神橋の「天」でしょうか。
勢いがある!!

天蓋付近には赤い鳥居が吊って…吊って!?…吊ってあります。
嫌でも鳥居の下をくぐることになります。嫌ではないですが。

3丁目商店街に入って初の送水口。
柱封入型…ですが、なんだかとても自然な飛び出し方です。
近付いてみましょう。

おお、隙間もなく、とてもきれいに施工されています。
時々柱と接続口の間が空いていて内部が見えたり、そのために悪者が煙草なんかを入れちゃったりすることもあるのですが、これなら大丈夫です。
見たか悪者!

そんな3丁目商店街ですが、マンションも建ちつつあります。
ブルーシートの上に照明と仲良く並んで自立型が生えています。

おおお、ぴかぴかです。とは言えずいぶんしっかりと点検されている様子。
最初の日付は2020年です。ちゃんと綺麗にされていてよかったね。

「参」の文字。3丁目商店街さすがです。

鳥居は天蓋からずら~~~っと並んでいます。
赤い鳥居ゾーンが終わり、次は青い鳥居ゾーンが始まるようです。
赤い鳥居には「真朱」、青い鳥居には「桔梗」という文字が見えます。

上ばかり見ていると送水口を見逃してしまいます。
ふと横を見ると郵便受けの下に単口。
シャッター用送水口です。

2基目のアーケード用送水口。
台車が「通れないよ~」と言っているようです。
台車って何となく人間味を感じてしまう…


送水口という文字はあるけれど…本体はいずこ?


…と覗いてみたら発見です。
って、いやそこ、可哀想過ぎませんか。
花壇に突き刺さっているというか、
花壇に侵食されているというか‥

丸岡様自立型はそもそもスマートにできていますが、
だからと言ってこの場所は狭すぎるのではないでしょうか…
くじけないで…


3基目。…防犯カメラか…

4基目。…ここにも防犯カメラ…
いや、わたし悪いことはしてないので…

空中鳥居は青から水色になりました。
扁額部は「浅葱」。

5基目。

「参」だけではなく「三」もあるのね

本当に気合いが凄い…

さて、そもそも天神橋3丁目商店街の天蓋ができたのはいつ?と思い調べたところ、

株式会社八洲様という商店街アーケードの企画・施工を専門にしている企業様の頁に辿り着きました。それによれば、3丁目商店街は「1997年(平成9年)に新築」と書いてあります。
新築、とは言え実際には「大規模改修」という感じだったのでしょうか。
そもそも簡易的な天幕が張られたのが戦後すぐ。
その後だんだんと発展し、1995年にアーケード準備委員会が結成。
「そこで鳥居を吊るそう」
「そのために天井の形を変えよう」
「鳥居は3~4色くらいにしよう」
などの意見が出たようです。
そして、今のアーケードが完成。
戦後すぐの天幕から数えて4代目になるそうです。

その中で、偶然「天神橋3丁目商店街振興組合」の土居年樹さんという方の文章に出会いました。リンクはこちら です。
一時期は4~6丁目は3丁目界隈に比べて非常に栄えていた。
3丁目も追い付け追い越せと知恵と力を出し合ったことが語られています。

天三が活気に満ち満ちて、本当に細かいところまで工夫がなされているのには、このような背景があったのですね。
そう思うと送水口施工の丁寧さも納得です。

さて、続けて歩いていきましょう。

6基目…かな…

6基目でした!(見えます?)


少し年季の入った自立型。放水口と書いてあるのはご愛嬌(ではないけれども)。地図で見たら、ビルの背面は細い路地になっていたのでアーケード側に設置したのでしょう。



空中鳥居は水色から緑色へ。
扁額には「萌黄」。

そろそろお腹が空いたのですが…写真に惹かれますが、大阪まで来て横浜の名が付いたものを頂くのはちょっと悔しいのでまた今度にするとしましょう。それよりもお店入口の壁を見てください。

きみ…鎖留作ってもらえなかったの…?

商店街内送水口、もう一つ。


微妙な設置の仕方なので、後から黒い部分を作ったのかと思いきや、足輪も付けてあるので…初期値がこの姿なのでしょうか。可愛い。ここに帰ってくるたびに頭を撫でてしまいそうです。「自転車とめないで」と言っているのは完全にこの子ですね。

7基目。

天神橋で一番長いと言われる3丁目商店街もそろそろ終わりに近付いてきまし…

…?


あら?

あららら?

あら~~
この型式、初見です!!!!
全体の感じは立売堀様製品のようですが…
何ですかこのカワイイ表情は。象さんですか!?

象さんのお鼻部分に刻印!!この位置!めちゃくちゃ見やすいじゃないですか。
97年ということは刻印制度が始まってから2年目。
まさか、まさか刻印対応…???

何か謎のキャップが乗っていましたが、構わず頭写真も撮りました。
ええ、かなり撮りにくい場所です。でも頑張った。


ふううう…
さて、もう一本道を越えて…

越えて…

もうひと区画だけ、天三です。
そこにも送水口。これで8基目。

いわゆる暗橋を越えると、天神橋四丁目の看板が見えました。

という所で今回はここまで。

天神橋3丁目商店街の情熱をひしひしと浴びたお散歩でした。
そして、八洲様のウェブページに出会えたことは非常に大きな収穫でした。

お読みいただきありがとうございました。


 

20260803

【共成産業様本】製作中!

昨年秋から、冬の終わりくらいまで、毎日1基ずつ共成産業様のロゴが付いた送水口をXにアップしてきました。

送水口探索している方には分かって頂けると思うのですが、共成様のロゴは記憶に残る一方で見つけるのは意外に難しいです。しかもロゴ付きのものは青銅鋳物が多く、年々数を減らしています…。

そんな中、ロゴ付きのものを100例以上集めたというのは、我ながらちょっとだけ頑張った!嬉しい!すごい!と悦に入っております。
下の写真は、ロゴだけ集めたもので、表紙にする予定です。
ああ…ずっと眺めてしまう…
何て美しくかわいいの…


ということで、ロゴ+送水口・採水口の写真をどーんと集めた本をいつものしまうま出版様で作成中です。
A5判、90ページ超。
世界に一冊しかない共成様への愛がみちみちに詰まった本になる予定です。

今年の送水口ナイトまでには完成できると思います。


とは言え、客観的に考えて爆発的に売れるということはないような気がするので、そんなにたくさん印刷するつもりはありません。
もしも欲しいという方がおいででしたらご相談ください。
勿論送水口博物館にもちょっとだけ置かせてもらおうかと思っています。


 

覚書 (2020年8月)

コロナ禍の時に、どうしても書いておこうと思った文章をXからたまたま発掘したので載せておきます。

筋道だった文章ではないのですが、ネットの海に沈む前にすくいあげておきます。いつか消すかもしれません。


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送水口は厳格に規格化されてきた製品です。工業技術の発展に恩恵を受け、自治体に応じたルールの中で存在しています。

建築に関わるが故に時代の影響を受け、風景に影響を及ぼしてきました。

人の営みの影響を受け、幾人かの人生に影響を及ぼしてきました。 



送水口は 群であり個。 俗であり孤高。


そもそも送水口は工業製品なので、観察者としての我々がその対象として分類する以前に、生まれ落ちた時点で名付けられ、整理されています。型録もある。

 それでも尚わたしが日本中を放浪し、出会う送水口を片っ端から撮影せざるを得ないのには理由があります。



一つ目は、【刻々と変わりゆく現在】という平面に関すること。概念の地図上で不規則に点滅する送水口一つひとつを確認するという感じです。



二つ目の理由は、歴史の狭間に失われていく送水口にほんの一瞬でも出会っておきたいから。もはや新たに製造されることのない銅鋳物の貫禄には胸を打たれます。

かつて建物の表玄関でプライドを体現していた、その重さ故です。飾り板のアルファベットからは種としての来歴に想いを馳せることができます。



そして、三つめの理由。それは、一つ目と二つ目の理由に関する活動をしている自分と、メーカー様をはじめ、その活動を支えてくださっている人々の営みをまるごと見つめ、理解したいからであるような気がします。

自分のことを知りたいというのではなく、自分の目を通して送水口というものの総体、全体像を知りたいという方が近いかもしれません。



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今は、自由に旅ができることを当たり前ではなく、本当に幸せなことということを忘れずに送水口探索を続けていきたいです。




二つ目は、【こうしている間にも埋もれていく過去】に関すること。時間という名の巨大な筒の中に現在から腕を伸ばして掘り続けている感じです。
二つ目は、【こうしている間にも埋もれていく過去】に関すること。時間という名の巨大な筒の中に現在から腕を伸ばして掘り続けている感じです。

【天神橋商店街の送水口たち】① ~謎が残った1・2丁目商店街~ 

突然大阪市内アーケード探索再開記録
続けていきましょう。

あの日本一長いと言われる天神橋商店街を歩いて参りました。

先ずは入口。
表参道と書いてありますが、どこに向かう参道かというとそれはもちろん大阪天満宮。
(…行ってませんが…)

実は、大阪の中心部の商店街はどこもおおよそ行っているのですが、はじっこの送水口を撮影して満足してきた感じ。しかし、この長い商店街をきちんと端から端まで歩いてみたい。そして、オールド発見まではいかずとも、1丁目から6丁目までの送水口の違いを確かめたい。

という訳で一丁目から参ります。

はい、一丁目のお迎え送水口です。
…っていきなり何この施工!

えええ、片方に露出Y、そして反対側にドレン弁(放水口型)。
しかも同じ高さ。
どんなふうに連結しているのかな。中身、中身を見せて…!!!

放水口型ドレン弁は福山様

送水口は立売堀様

すっきりした店舗看板。色を付けるのもOKなのですね

2基目の送水口。やはりこの施工なのですね。

ここからは2丁目に入ります。

2丁目商店街は柱封入、縦双口の或る意味スタンダード型になります。

ステンレス柱には凝った模様が付いています。赤アクリルが映える。24という数字が書いてありました。

商店街内高層ビル用送水口でしょうか。標識しか見えませんが

いたいた いました 北浦様製品に見えます。
しまわれちゃったんですかね…

2丁目商店街の店舗看板は上部に装飾がありました。

天蓋アーチにも絵が…文楽人形のようです。

両サイドからの幟がある風景も大好き

大きな提灯、テンションが上がります

2基目の送水口。あれ?W-15?ううむ、さきほどの24からここまで9個も送水口があったとは思えませんが‥‥何でしょう。

商店街内高層ビル用送水口、立売堀様の自立型。お立ち台風です。ソロコンサート中。


店舗看板には垂幕も付いています。美しい。

店舗内高層ビル用送水口。壁埋設。黄色い反射シールが付いています。設計送水圧力が1.0メガパスカルを超えているということなので、結構高いビルなのでしょう。しかし、わざわざアーケード側に送水口を付けなくても道路側に付けた方が安心なのではないでしょうか。と思ったら大きな道路には面していないビルでした。なるほどなるほど


次の送水口にはW-10でしょうか。やはり単純な送水口番号ではないようです。何かな…


大通りを挟んで…

天神橋2丁目商店街はまだ続きます。

Wー10の次に出会ったのはWー7

アーケード内高層ビル用送水口、副業中です

がんばって…

番号なし(取れちゃったのね)

アーケード用ではない壁埋設が二つ続きます

ん?蓋は…

無くなってしまっているようです。痕跡を見るに、赤アクリルだったのでしょう。


ふと天井を見上げると、形状が変わっています。ここから三丁目に入るようです


なんと、天蓋付近に大きな赤い鳥居がつられています。
しかも遠くまで…いくつも見えます。
ということで、いったん3丁目からは次回ご報告します。

今回は、何故か露出Y型と放水口型ドレン弁を一本の柱に挟む形で施工している1丁目
(中身が謎)
豪華なステンレス柱に縦双口赤アクリル、ただし添付の番号は意味が不明
(番号の付け方が謎)

という謎2本立てでした。

ここまでお読みいただいてありがとうございました。