違います。
でも今回も放水口です。
前回はアーケード上で露出している放水口をご紹介いたしましたが、今回は
「展示してます」
というくらいに堂々と、立派な放水口をご覧いただきます。(写真は2013年のものです)
場所はこちらです。日本橋三越さま。なんと重厚な入口。
美しく時代を重ねている玄関。
送水口は成程のCECさま。
一見「いつものように素晴らしい建設工業社さま製品」に見えますが・・・
なんと、蓋に「MITSUKOSHI」の刻印!!!しかも摘みの部分。オーダーメイド品を見つけると心が震えます。
ただ、蓋だけ他と素材が違うかもしれないこと、蓋に爪がないこと、やけに蓋が薄いことを考えると、もしかしたら取り付け後、蓋だけ三越さんが独自にこれを付け替えた可能性が・・・あるのかないのか。
とはいえやっぱり百貨店はすばらしい!と納得しつつ店内へ。
いえ、実は正直何も期待していなかったのです。
送水口も見られたし、内装を見たかったのは家族だし。
まあ消火栓を見ておこうかな、くらいだったのが正直なところです。
あ、あと屋上。
すると・・・!!
いえ、実は正直何も期待していなかったのです。
送水口も見られたし、内装を見たかったのは家族だし。
まあ消火栓を見ておこうかな、くらいだったのが正直なところです。
あ、あと屋上。
すると・・・!!
ほ、放水口が箱に入ってない!!!!!!!!!!!
この階でも!
この階でも!!!!!!!!
しかも、外の送水口が日本語表記のものであったのに、こちらはオールドプレートです。
このあたりは法令が関係してくるので、今わかっていること、調べていることを今度まとめて書いておこうと思っています。
いずれにしろ、こんなにも美しい、しかも真鍮の放水口を見たのはこのときが初めてでした。
格納されている放水口がこんなふうに豪華であるとは想像しにくいのできわめて稀な例であるような気がするのですがいかがでしょうか。
おまけ:外壁に遺っていた送水痕(命名BYキムチさん http://d.hatena.ne.jp/ki_mu_chi/ )
表示灯・・・だったのでしょうか。
文字表記のプレートが送水痕と同じように潰されているところが切ないです・・・。
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追記(2014年8月7日)
この記事を書いたあと、この送水痕ができた経緯を教えていただきました。
この送水痕は、コメントにもありますように、村上製作所さまが「御影石をデジタルプリントした薄アルミ化粧板」を貼ってできたものだということです。
そして、上記の送水痕になる前の、在りし日の送水口と防火栓の写真を頂きました。
謹んでここにご紹介させて頂きます。村上様、ありがとうございました。
羽田整備場の記事でも書きましたが、送水痕であっても、このように壁面との調和を考え、丁寧に塞がれているものは救われる感じが致します。
感傷かもしれません。
そういうオーダーに過ぎないのかもしれません。
しかし、一度どなたかが心を尽くして製造したものを取り替える、或いは廃棄するという際に傷みを伴いながら作業なさったと伝わってくるものは、その建物を使う方々に対してその場所への好ましさを高めていると信じます。長く働いたものへの愛情や感謝の念が、こういう場所にも積み重なり、例えば百貨店の重厚さを高めているのではないでしょうか。
うまく表現できずに申し訳ありません。
とにかく、ここに以前の写真があり、そしてこの記事とともに掲載させていただくことができたこと、それをとてもありがたいと思います。
最後になりますが、このことを教えてくださった村上様、ありがとうございます。私のような全くの素人が見てさえもあまりにも精巧と思うそのお仕事と製品へのこだわりと愛情への尊敬と感謝の念は深まるばかりです。
そしてここをご覧になってくださったみなさま。ぜひ最後の写真をよーーーくご覧ください。
村上製作所さまのお仕事の精密さが伝わってきます。そして、これを見た時の三越の皆様もきっと感激したことと思いました。CECさまの送水口もこれならばあきらめもついたことでしょう。
では。
この送水痕には、村上も絡んでます。三越さんの希望で少しでも後が目立たぬようにと、弊社が御影石をデジタルプリントした薄アルミ化粧板をそれぞれに貼りました。でも、色味が劣化してしまいましたね。残念。
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返信削除goodjobzさま コメントとメール、そして写真ありがとうございました。付け足してみました。一番下の写真は何を撮ったものか、気付いた時に鳥肌立ちました。貴重なお話と写真、感謝ばかりです。
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