20250912

【いざノーシンビルへ レジェンド送水口のたび】

2025年
7月の或る日、Xを見ていた私は驚愕のあまり固まっておりました。
いつも素敵な美術館などについてお知らせしてくださるpasserbyさんという方のポストに、
「失われた」と勝手に思っていた型の送水口が写っていたからです。


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すこし時を遡ります。


かつて名古屋駅の近くに、このような送水口がありました。


アルファベット表記 黄色いアクリル蓋
端正な造りの文字が映える銅製の豪華な飾り板


何とも趣深い、重厚感のある逸品送水口です。


なんと位置図まで銅板…
しかし、残念ながらこの送水口があったビルは解体されてしまいました。

他の場所ではこの型の送水口を見たことがありません。
メーカー名も分かりません。
もうこの世にはないのかな…



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と思っていたら!衝撃のポストです!!!

こちらです!!


という訳で、そのポストを見た日、気が付けば名古屋に降り立っていました。


教えて頂いた場所に近付いてきました。緊張いたします…

目指すはノーシンビルディング。

名古屋と言えば、駅前の風景もずいぶん変わりました。
此処にも空き地。再開発が進んでいます。


この辺りは医薬品の会社が多いエリアのようです。
この建物には中北薬品と看板が出ています。貫禄あるビルです。





おっと、ついつい見とれてしまいました。
行きたい場所には突進するのですが、
いざ目標に近付くともったいない気持ちになるからか、
何となく周囲をぐるぐるしてしまう習性があります。
そういう行動に名前、あります?…困ったものです。


しかしもう我慢の限界です。
はい来ました!
今回の目的地、株式会社アラクス
(旧 荒川長太郎合名会社)ノーシンビルディング!!
です!

いたいたいましたよ!


シャッター可愛い!

そして、送水口…


かっ…


…こいいけど、となりは正に建て替え中。
この崖っぷち感に一瞬ひるみましたが、


落ち着いて向かい合いましょう。
これだ、これですよ。


豪華な造りの飾り板に充ち満ちの接続口。


きっちり壁の装飾板(石)のつなぎ目の中央に位置しているので
ビルが建築されたときに一緒に生まれ、設置されたのだと想像できます。


それにしても青空に映える君よ。
いやいや、青空とともになくても麗しの君です。


ちゃんと正対して…


舞い上がっていると忘れそうになる正面顔の撮影。
凛々しい。




↑右目…

↓左目…
(送水口の立場で表記しております)




↓SIAMESE…


↓…CONNECTION


SIAMESE CONNECTION!


アオリ…


はい、皆さん気になっていますよね。
どうぞ平面図です。THE名古屋と言えましょう。


壁が斜めになっているところが再現されているところに愛を感じます。
▽は現在位置のことでしょうか



蓋は無いですし、そもそもアクリル蓋なので必要ないような気がしますが、
可愛らしいので問題のない、まあるい鎖留。↓


これから造られるであろう送水口飾り板に見ることはないであろう
とんでもなく豪勢なエッジの処理と梨地硫化燻し…
この歴史ある建物と溶け合っているようです。


点検証も美しい、でもその下も見たい。


さて、なめ回すように鑑賞したところで、
送水口の隣人たちも紹介します。

忘れてはいけない建物の銘板。
お洒落で豪華で、そしてたまらなく可愛いのです。



最初に目に入ったシャッター、これまで出会った中で一番好きかもしれない。
今後、頭痛薬はノーシンにします。


地面に目を向けてみると…


マンホールは老舗ビルでよく見かけるデザイン。
長谷川様製品のようですが、似たものもあり、私には判別がつきません。

だいぶ離れてみると、窓も地面のあかり取りも美しい。
現代のビルには無い意匠でしょう。


此処から見る送水口も、よいですね


最後にもう一度撮影。
離れがたい

ですが、また会えますように。


名残惜しい…(まだいる)



またね~~


また来る!


最後にビルの周りをば。


この蓋は…


「工」なのか?


太陽神のようなマークです。

↓こちらは、貫禄ある散水栓蓋



この後は、せっかく名古屋に来たので
ずっと気になっていた南極観測船ふじを見に行きました。
そう、係留船舶博物館送水口探索のためです。

…が、それはまたの機会にいたします。
今回はここまで!

ご覧くださりありがとうございました。

(久しぶりのオールド探索でした…しかもこのような超絶逸品……ああ、興奮した…)

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