スプリンクラーと同じように散水することによって、延焼を食い止めたり、消防士さんを熱から守ったりする「地下連結散水設備」。
こちらの特徴は、
〇送水口がたくさんある
〇区域図が添えてある
ということです。
これらは或る建築物の送水口とその区域図です。
なんと送水口が横にずら~っと8個も並んでいます。一番右のものは、既に説明した連結送水管送水口ですから放水口に繋がっています。
さて、1~7番の送水口はこの区域図にある同じ番号の場所に対応しています。例えば、1番の送水口に水を送れば、男子更衣室の配管に設置されているヘッドから水が出るということになります。
これは、スプリンクラーのように通常閉まっているヘッドが温度感知によって割れ、全てのエリアに水が降り注いだ場合、火災の被害をこうむっていない場所にまで水損が発生してしまうからです。特に倉庫に商品がある場合などは大変なことになるでしょう。ですから、地下連結散水設備は基本的に散水対象を選び、手動で散水できるようになっています。(ヘッドはいつも開いている)
多くの散水設備は送水口からの水を得て初めて機能するということです。
では、逆に区域図の白い部分はどうするのか。
例えば図の上部にある「ドライエリア」。これは、地下ではあっても、その周囲が掘り下げられて外と繋がっている部分のことです。そこは外部からの放水が可能な場合、または延焼しにくいと考えられる場合などは設置しなくても叱られません。
他にも、トイレや浴室といった火災が発生しにくい場所、電気室やボイラー室、ポンプ室など特別な防火対策がなされている場所などにも設置義務がありません。
もちろんこれらには、それぞれの条例や規則で設置免除のための細かな規定が定められています。
地下階に必要があって行く場合には天井を見ながら歩いてみるのも楽しいかもしれませんね。
地下連結散水設備用送水口の愉しみは、やはりたくさんある!!ということに尽きます。
番号が送水口のどこにふってあるのか。色分けしている場合は何色で、どのようなシールが使われているのか。いったいいくつまであるのか!
などということもわくわくするポイントです。
こちらは小倉市役所。区域図が親切です。
こちらは函館市役所。10番まであります。区域図もステンレス。豪華な感じです。
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