20140210

2013冬の陣 名古屋・松阪・静岡の旅 その5 最終回 静岡県庁ハイグレードな単口編


旅行三日目の午後。
静岡駅に到着です。静岡と言えば久能山東照宮とか家康とか東海大付属水族館とか三保の松原とか富士山だそうですが、今回のおめあては違います。



県庁です!




登録有形文化財でもあります。
納得の重厚さと味わい深い美しさ。
神奈川県庁と同じく帝冠様式のこの建物。
しかし神奈川県庁にはない価値があるのです。
それが、

「単口送水口がある!!!!!!」

ということです。

ツイッターでキムチさん(@ki_mu_chi)に情報を頂いてから、気になってしかたなかったのです。
ストビューでは「これがそうかな??」という影のようなものがうつっているばかり。

それがようやくの対面です。ううむ、緊張して仕方がありません。
いやそれ以前に本当にここに単口があるのか。
もしあるとすればこれまで見た中でもっとも豪勢な建物についている単口になります。どきどき。


正面玄関から左手にまわると・・・・・

ああっ!!!


ありました!!


単口につけるにしては何と巨大なプレート、そして豊かな丸みを帯びた本体部分。




この鎖留の仕事の丁寧さ。遊びも含めてきちんと造ってあるので全く壊れていません。
そして鎖自体も他では見ないお洒落なデザインです。
残念ながらロゴマークはありませんが、文化財としても十分通用する美しさと伝統があると思われます。


プレートから接続口までがかなり長いです。ねじ式です。
パーツの多さが気になります。ねじのあるパーツの間にある厚手の部品。何の役目を果たすのでしょうか。




しっかりと残されている爪。



そして特記すべきは「STAND PIPE」表記であるということ。
日本では数少ない事例です。
今はなき日比谷公会堂と菊栄ビル、そして大阪の須賀工業、日本機械工業さまの送水口に続く物件です。が、ノーロゴの単口としては初めてではないでしょうか。

因みに県庁舎は床面積・階数、用途から言ってスプリンクラーや連結送水管設置の義務はありません。それなのにこの重厚な送水口。きっとこれだけではないはず、と思って裏手に回ります。


ハイありました!!


・・・って、白い・・・。というか銀色にペイントされています。
なんだかアロワナみたいな風情になっています。


勿論もう点検も入っていないのでしょう。
現役かどうか、というとそれは「使ってみなければわからない」としか言いようがありません。
何せ設置義務がないということは点検義務もないということです。

それにしても建物が建てられたのが昭和12年。
もしこのときにこの送水口も設置されたのであれば、現在残っている送水口としてはベスト10には余裕で入るかと予想します。

送水口の開発史から考えると無理のない話でもないと思います。
詳しくは別に述べますが、戦前の建物にこのような英語表記の送水口がついていたとしてもおかしくないのです。



こちらは鎖留が外されています。
なので鎖は垂れ下がったまま。




前述の送水口と同型でしょう。
にしてもどうしてこちらだけペイントしてしまったのか・・・よかれと思ってしたことかもしれませんが切ない結果です。


静岡市内も歩き回りましたが、送水口としてはアクリル蓋勢力が殆どでした。
東京では殆ど見ないので珍しいのですが、名古屋と松坂でいっぱい見ていたので・・・写真はたくさん撮ったのですが特に・・その、今回はいいかな、と。

そのかわり、地上の可愛い物件たちをご紹介。

卓球のラケット的ガス蓋。箱庭付き。


止水栓。字の上が富士山、というのは考えすぎでしょうか。


たちあおいのカラーマンホール。
中央は静岡市章。

消火栓の蓋。


JIS蓋の真ん中つるつる、放射状ではない縁石つき。


靴洗栓、と右側は何でしょう・・・。


上は消火栓の蓋。下は量水器の蓋。
カラーバージョンと白黒バージョンかと思っていたら少し違うようです。
桃のようなマークについては、駅からマンホールさん(@EkikaraManhole)のページをご参照ください。 http://ekikaramanhole.whitebeach.org/?p=100





仕切弁。


ご本人様はこちら。



 こちらは消火栓ではなく防火井戸の蓋。


県庁にあった謎のマーク。

最後にこちら。
街なかに貼ってあったポスター。
駐輪よりも人に放水する方がずっと危険だと思いましたが怖くて言えません。
そして「消防署専用」ではなく「消防隊専用」ではないかとも思いますがこちらも怖くて言えません。


年末の楽しい三日間の旅の終わりがこの画像でよいのかと少し不安ではありますが、これで名古屋松阪静岡編を終わります!
ご覧いただきありがとうございました!!







2013冬の陣 名古屋・松阪・静岡の旅 その4 二つの蓋無しオールドプレートと12のおまけ編

さて、グリューワインを飲んで改めて探索へ。
大通りから見えたちょっと味わいのあるビルへ。





名前は可愛い三ツ桃ビル。
送水口は露出Yで片側破損、多少水漏れもあるようですが、コンパクトなオールドプレート。
なんと立売堀製作所様。
オールドプレートでは初めてです。

昭和36年もの。ストリートビューではこれとは反対に左がアクリル入り、右側破損となっています。
ということはこの濃い赤のアクリルは割と最近のものということ。
まだこの色も生産しているということです。素晴らしい。


ロゴも心なしかほんわかしています。

日本の送水口の特徴として、私はコンパクトでビルの壁面とどんどん同化しつつあるということをよく申し上げるのですが、このアクリル蓋というのもその一つかと思って調べているところです。
欧米にも十字切れ目の割板はありますが、金属製です。
これは軽装化傾向を示すだけではなく、日本の治安のよさと関係あるのではないかと睨んでいます。


アクリルは確かにときどき壊れていることもありますが、日本だから今の頻度で済んでいるような気がします。これ↑なんて、市民への信頼なしには設置できないと思うのです。



さて、名所・・・・・近くには行きますが名所には行かず。

このかっこいい建物は素通りし、名古屋駅へと向かいます。
かなり雑な感じの閉鎖型を横目に見つつ、構内へ。



で、向かう先は松阪。
こちらでの顛末については、昨年のうちにアップしておいたので良ければ今一度ご覧ください。






さて、ついに最終日。
名古屋中心部でまだ歩いていない道を時間の許す限り虱潰しに辿っていきます。


どちらかというと新しめの露出Yですが、この露出のさせかたが可愛い、と。
これはどなたの発案なんでしょう。愛が感じられます。
これを考えた方、背中をちょっと押せば送水口コレクターになるのではないでしょうか。ならないか。(まこさん風)
アクリルの色の褪せ方も、こう、何というか・・・触れずにはいられないというか。


次の写真の送水口もこれと似たタイプのものです。


で、この建物の建設年を調べようと検索をかけたら「キャプテン翼」の登場人物、との結果が。
滝選手はしかし、静岡の少年のようです。
いや、関係無いのでしょうがこの建て書きの大きさといい、謎が残る建物ではありました。




そして最終日の大収穫がこちら。




なんとなんと、横向き設置のオールドプレート。
こちらも三機工業様です。
こんなふうに使われていることをご存知なのでしょうか。考えるだけではらはら致します。





敢えての「双口」表示。
泡消火ドレンチャーと連結送水管兼用だそうですが、切り替えはどのようにするのでしょうか。
屋内消火栓との併用は稀にありますが、これはどのような仕組みになっているのか知りたいところです。



ロゴマークの下、いえ左には鎖留めの跡が。
どんなデザインだったのか、気になります。




おまけ1。
傘屋さんの看板。かっこいいです。

おまけ2。かわいいデザインのハンドホール蓋。


おまけ3。明治屋と「ターャジス」トラック。


おまけ4。
箱入り送水口・・・あれ?



ビル名は伏せますが、なんかその・・・おかしいと思ってよく見たら「防水栓」。
「防火」の為の「水」が出てくるよ、という意味なのだとはよくわかりますが・・・。
そういう意味では消防水利の英語表記が
Water Hydrant だったり
Fire Hydrant だったり
することと似ているのでしょうか。

おまけ5。


黒アクリル。
悪い人みたいです(^_^;)

おまけ6。
真っ白露出Y。
竹の間からのぞいています。電線もかかっていていろいろお仕事があるような。




おまけ7。
単口自立型採水口。
採水口の単口は珍しいわけではないのですが、これは爪が短く謙虚な感じです。


おまけ8。
保護のためでしょうが、ここまで配管が露出していると、この箱部分が本当に必要なのか疑ってしまいます。 


おまけ9。
ヽ(^o^)丿 ”こちらが和装小物のお店です”


ちなみにアクリルは割れてしまうとこうなります、の例。

おまけ10。
ヽ(^o^)丿 “こちらで入居管理しています。”


おまけ11。
ヽ(^o^)丿 “夜ライトアップされます!”(たぶん)



おまけ12。
ヽ(^o^)丿“スプリニクラー”



おっとこのあたりで最後の目的地、静岡へと向かわねばです。

では最終回へと続きます。