20140113

2013冬の陣 名古屋・松阪・静岡の旅 その1

2013年末の3連休、名古屋に行ってまいりました!!


名古屋駅前の換気塔。
登っていってずずー、と落ちてみたくなる構造です。

名古屋の送水口の特徴は次の3つ。

1:アクリル蓋が圧倒的に多い
2:「放水口位置案内図」が取り付けられている
3:泡消火用送水口が多い

というわけで先ずはいくつかご覧ください。





名古屋駅近くで目立ったのは透明黄色と赤アクリル。
名古屋では、黄色は青と並んで最も新しい部類に入るようです。
つまり、付け替えるときには赤よりも黄色が選ばれている。


「放水口位置案内図」は条令で決められているのだと思います。
関東では、消防設備を一度に、つまり送水口、消火栓、放水口などの一連のものを示す図が取り付けられていることがあります。
地下鉄の駅や高速道路などでは取り付けられていることが多いです。
しかし見ることの方が少ないです。(スプリンクラー設備で送水口が多い場合には消火区域を見分ける必要があるので大体付いていますが。)
しかし、名古屋では9割近くの送水口に設置されていると言っても大げさではないくらい、きちんと案内図が取り付けられていました。


そして泡消火用送水口。
以前船橋の記事を書いたときに少し説明させて頂いたのですが、
名古屋は非常に多く見られました。
放水口位置図などによれば、地下に接続されているものが多いので、駐車場用と思われます。




以上のことから考えると、名古屋では消火設備が非常に丁寧に扱われている、と言えるのではないでしょうか。
実際、上の例でもどの接続口がどの役割かが赤線できちんと分けられていますし、アクリルが透明なものになっているのも、中の様子、特にどちらが開閉弁なのかということもよくわかるようにしているのかと考えます。







因みにこのときどこに向かっているかというとホテルです。
駅から歩いて数分なのに、途中で送水口を撮ったり、送水口を撮ったり、そうす・・・


なかなかたどり着きません。
すっかり暗くなってきてしまいました。


そのときです。


いわたビルディング・・・建て書きが可愛いわりには古い感じ・・・あれれ?


いきなりオールドプレートに遭遇!!



この端正な蓋の縁の造り。
ぴしゃりと決まった文字間。
メーカーロゴはありませんが、透明赤アクリルの古さも手伝ってか完璧な色合い。
うしろの壁との位置合わせも完璧です。


むむ・・(T_T)
名古屋に来てすぐ(最早そうでもないけれど)いいものを見てしまいました。
ちなみに後で調べたら昭和41年物でした。素晴らしい。

思いがけずホテルに到着するのが遅くなったのでさっそく夕食にでかけます。

夕食に行く途中で見かけた地下鉄入口。
うひゃー、かっこいいです!

送水口もこんなにスタイリッシュに!
あいちトリエンナーレの一環だそうですが素晴らしい。
(傘は違うと)



さて、名古屋二日目。
朝からひたすら歩き倒そうということで早起きしました。

先ずは一日目の夜に気になっていたビル街へ。



はい、来ましたオールドプレート!

丹羽幸株式会社さまは明治41年創業の老舗中の老舗。

こちら↓は伝馬町北店。
上にあげた送水口はこの西側面にあります。
すぐ隣に新品の送水口がありますが、そちらは倉庫用。


南側面にもう一つ送水口。


こちらの送水口の右上には点検証が貼られていますが日付けはありません。
無くてはならぬ階数でもありません。もう役目は終えたということでしょうか。

ところでこの送水口、TSというマークだけでなく、SUGAという社名も入っています。すると、ロゴマークの持ち主(?)が判明するわけです。
こういう物件をマンホールの蓋の世界では「ロゼッタストーン」と呼ぶとか。なるほど!
因みにこの須賀工業社さまはマンホールも製造していらっしゃいます。
尚、何故TSかというと須賀工業社創業者さまの名前が「須賀豊治郎」氏と仰ることからそのイニシャルを採用したとか。これもなるほど!!です。

なかなか幸先がいいです!
ほくほくしているとジョージくん(家族)が呼ぶ声。
行ってみると、そこには・・!!

えっ!

えっ!!!



単口!!
・・・です。
しかもこちらは三機工業さまのロゴマーク。



名古屋のまちの中でも、ここは繊維業界の皆様が集まる一画。
その中でも老舗のこの会社。
設置年代は、会社の沿革によると北店が昭和46年、
南店は定礎によると昭和33年。
北店はもうちょっと古いような気がしますが、南店はなるほどの年季です。


いや、素晴らしいです。

まずはオールドプレートと単口をゲット。
ということで探索を続けます。

ひとまず続く。

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(2019年追記 この送水口も建物の解体に伴って撤去されることになりました。単口はすでに送水口博物館に、双口も2020年には救出され、新橋に来る予定です。尚、北店については、建物自体は戦前のものであり、なんとGHQに接収されたとか。その後丹羽幸のものになったようです。)

20140105

名古屋と神田、そして銀座を繋ぐ謎のロゴマーク

神田に鷹岡株式會社 東京支店 というビルがあります。


景観まちづくり重要物件にも指定される重厚な建築物です。


そこの送水口。


見事なオールドプレート。


SIAMESE CONNECTION。見慣れない書体の表示です。
それぞれの文字の間、扇形の両サイドにも隙間がない。
しかも一つ一つの文字が細い。
それなのにひとつひとつの文字の端はきっちり直角になっています。
非常に繊細なつくりと言えます。


しかし、問題はそこではありません。

もっと下の方です。


NEO。

ネオ?こんなお洒落なデザイン、ロゴマークでもあるまいし・・・特別に作らせたものでは。
現に、大丸、西武百貨店などには自社のマークを入れ込んでいる送水口もあるのです。

これを教えてくださったのは、「路上観察備忘録」の作者である傭兵鉄子さんという方です。


さて。
一方、名古屋で見た送水口。
名古屋編でも紹介致しますが、先ずはここで。


下部にはNEC、とあります。


因みにこれを教えてくれたのは新潟にお住まいで、私が旧ブログをつくっていたときからお世話になっているまこさんという方です。http://www.on.rim.or.jp/~makosan/

面白い!と思って行ったのですが、まさかこれがロゴマークとは思ってもいませんでした。
そうです。日本電気が何か関係しているのに違いない、と。






さて。

どちらのロゴマークもわからないまま2014年を迎えてしまいました。

そんな2014年お正月。
お茶をしようと銀座の教文館ビルに入りました。
この教文館ビル、異なるオーナー、同じ建築家によるデザインの「聖書館」というビルとぴったり隣り合っています。
玄関は共有、階段は二つ並んでいるという不可思議なビルです。

それはともかく、教文館ビルに行ったのですが目を惹かれたのは聖書館。一階と二階の間に或る屋内消火栓。

これです。

よく見れば、接続部に何か彫ってあります。


これは!!!
あの、鷹岡ビルと同じ!!

しかし、恐らく、おそらくはあのビルとこの教文館・聖書館とは何の関係もありません。
何よりこんな場所に特別な意匠を施すことはないでしょう。
ということはつまりこれはメーカーロゴである、と。

そして、これを横にしてみたことにより、あることに気付いたのです。

これ・・・NEOじゃなくて、NECでは???



さて。
現在もまだこれについては謎のままです。
皆様はどう思われますか?最後のくるんとした文字・・・CなのかOなのか。

いずれにせよ、英語も含めてどちらも検索をかけましたが、製造者様についてはわからないままです。



続報があれば、すぐにお知らせ致します。
また、何かご存知の方、何らかの仮説をお持ちの方はお知らせいただければ幸いです。



20140102

お正月特別記事その2 林丈二氏から頂いた送水口写真をご紹介いたします第二弾。

まだお正月です。


凧をあげても
独楽を回しても
庭を駆け回っても
こたつで丸まっても
お酒を飲み続けても


許されるお正月です。

そんな幸せなお正月を一層深く味わうために。
あの!林丈二氏から頂いた送水口の写真第二弾をお送りさせていただきます。

今回は国内編です。

送水口はもとより写真としての美しさに息がつまります。
では。


(※記事中、大きな写真が林さんから頂いたもの、小さい写真はわたくしが撮ったものです。)


【1992年3月20日撮影 墨田区墨田4丁目30】




これを見て誰もが先ず思うのは、「これは間違いなくビールに見立てて彩色した」ということではないでしょうか。誰もが。
しかし、非常時にビールを思い出しては仕事になりにくいような気が致しますが、如何でしょうか。
とは言え正面の泡のたれ具合も素晴らしい。

と、ビールの話題から入ってしまいましたが、採水口をセメントで固めてしまうというのは街の景観づくりの一環だったのかとは思いますが、配管などの点検が大変そうではあります。
せっかくのキャップの鎖も行き場がなくて途方にくれているようです。




実は私も墨田区で下のような採水口を撮ったことがあります。(墨田区京島3丁目15)
共通しているのはどこの建物の所属、というよりは公共的なにおいがすることです。





【1982年荒川区】



これもまたインパクトある物件です。
それにしてもこの色。
必要以上に使っているだろうコンクリ。
外れたままのキャップ。
これでは採水口だとわからない人が出てきても仕方ありません。

これらの「採水口が路上にあってコンクリで固めてしまう物件」は東京の中心付近ではあまり見ません。生まれ育った板橋区でも見た覚えがありません。

区、あるいは都の条例で定めたことがあったのか。
屋外消火栓的に使われているのか。
今年のテーマが一つできました。







【1985年12月 池袋 三和銀行】


もう息をのむしかありません。
写真の技術ひとつでこんなにも送水口が胸をうつ被写体になるとは。


それはそうと、この送水口、井桁の中にCECのマーク。
送水口ファンの間ではその名を聞くだけでひれ伏すという建設工業社さまのマークです。
私がオールドプレートと呼んでいるアルファベット表示の送水口についていることが多い老舗中の老舗。

その建設工業社さまの送水口ですが、接続口の下が舌状(うまい例えが思いつきません)に長く伸びているものは少ないです。

ぱっと思いつくのは、銀座線・新橋駅のこれです。上部の文字の字体と間隔や蓋の形状から、同じ鋳型を使っていると思われます。新橋駅のものは下部のロゴマークのさらに下の円形の部分が謎のままでした。水抜弁が付いているのでは、と想像していましたが林さんの写真からそれが明らかになりました。




因みに、建設工業社さまの他のオールドプレートはこんな感じです。

下の部分がないタイプ(日比谷ビルディング)、半円タイプ(リスト関内ビル:横浜市中区尾上町)。
※この後紹介する丸石ビルディング、女子医大、大手町のものも半円タイプです。




「三和銀行」はもうなくなってしまいました。送水口はどうでしょう。
そう思い、本日行ってまいりました。(2014年1月3日)
やはりわかる範囲では探すことはできませんでした。
ここかと思う支店と壁を一通り見ました。
しかし、唯一自転車置き場となっていて休日は囲ってある場所のみ見ることができませんでした。
そこにあれば最高なのですが、囲ってあるようなところに送水口は無いですよね。
とても残念です・・・。(でも念のためにいつか平日に行ってきます!)






【1992年12月 神田丸石ビル】

丸石ビルディングです。これも建設工業社さまの「下部半円タイプ」です。
いやはやこのキャップの美しさ!


アップも送ってくださいました。


この送水口、現役でいまでも見ることができます。私が行ったときには壁はとても美しくなっており(ケ○ヒャー?)ました。そしてその近くにはライオンさんがしっかり古き良き送水口を見守っていてくれていたのでした。
丸石ビルディングの送水口については、このビルのことも含めていつか記事にしたいと思っています。










【1993年2月 交詢社】




今からほぼ20年前の写真になるわけですね。
それにしても重厚な趣のある送水口です。
ロゴマークは「波にM」。
どこのメーカー様かはまだわかっていません。



この写真の翌年、交詢社ビルディングは建て替えられてしまいました。
ここについては、私も行くたびに写真を撮っています。しかしそれもビルが新しくなってからのこと。
ファザード保存がなされたとはいえ、以前の姿をじっくり見てみたかったです。















【1993年2月 東京女子医大】






ネットで調べたらこの建物は昭和五年竣工だそうです。
建設当初は送水口を付けるという法律もなかったころ。
法律が整備されるか消防という概念が広まってから必要性を感じ、後からこの食パン型の石部分を付けたということでしょう。


今はほとんど見かけませんが、このように送水口に沿って石を切り出しているものがあったようです。このような送水口を見るのは二つ目。


一つ目は、写真でした。

かの赤瀬川原平さんがかつてハイレッドセンターで行った「首都圏清掃整理促進運動」。
その写真にまさにこのタイプの送水口がうつっているのです。

説明書きによれば並木通りとのこと。
周囲の風景から北海道新聞社の建物だとわかりました。
そちらは今はもうありません。

麗しい二つの送水口が路上観察の大家お二人によって撮影され、或いは磨かれていた(!)ということは何とも素晴らしい事件ではないでしょうか。



さて、ではこの女子医大の送水口。今はどうなっているのでしょうか。
これも本日(1月4日)、見てまいりました!

結果は・・・・・


ありました!!!




といっても3枚目の写真のように、新しい(とは言えこちらも既にかなり年季が入っていますが)送水口ができていて、林さんが撮ったものは既に塞がれています。
一瞬単口かと思うかのように。
もちろん口径が異なるのでよく見ればわかるのですが、林さんの写真がなかったら「??」となっていたことは間違いありません。

因みにこの建物は女子医大病院の一号館。
スクラッチタイルを含め、建物自体がかなり老朽化していました。
ですから、こうやって遺っているだけでも感謝するべきかもしれません。



ところで、この送水口。
とんでもない一品、いや逸品でした。


なんと、ロゴマークが二つ。
菱形の建設工業社さまのマークの上にKマーク。
これは鎖留になっているのですが、まさかそれだけのために他社に発注・・・?
まさか建設工業社のもう一つのマーク・・・なわけないです。
Kはどこの会社さまかまだわかっていないので、もう本当に謎が謎をよぶ送水口だったわけです。








【1986年ごろ撮影 大手町?】


これはなんとも・・・もう今はどうなっているのでしょう。
この壁。
この輝き。
今度大手町に行ったときにはぜひ見つけてみたいと思います。




【1986年ごろ 港区昭和電工ビル】





武骨なデザインの真鍮の送水口。こんなデザインのものは見たことがありません。
しかも南京錠つき。
非常に外国的なデザインです。

しかし。
ちょうどこの3年後に昭和電工ビルは建て替えられています。
現在ではぴかぴかの壁埋設送水口が付けられています。

うああ・・・これの実物が見たかった。
見たかったです(T_T)



というわけでお正月特別編をお送りいたしました。
如何だったでしょうか。

林丈二氏には心から感謝し、お礼を申し上げたいと存じます。





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今年もまた送水口を探して街を歩きたいと思います。
因みに本日は新宿河田町から始まり、池袋、護国寺、渋谷とまわって何と31118歩!
送水口も大切ですが2014年はダイエットもこの調子で頑張ろうと思った私でした・・・・。





お正月特別記事その1 ジョージくんが見た2001年アメリカの送水口

あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。


新春特別企画と致しまして、2本ほど記事をアップ致します。
何が特別かというとつまり、
いずれも「頂いた写真である」ということです。

一つ目はだんなさんであるジョージくんの写真です。
2001年6月。ニューヨーク。

なんと外国まで行って送水口を撮ってくれていたという・・・ありがたや。
(というわけではなく出張のついで)


今から13年も前。およそ1ダース(?)。


ではどうぞ。


ちゃんと周りの風景から撮っているところが素晴らしい・・・。



座れそうです。
スプリンクラー用のようです。



・・・龍。
どうしてここまで配管をぐねぐねすることになってしまったのか非常に謎です。
強いて想像するならば、はじめに間違えてお店側にパイプを出してしまい、
使いやすい向きにするためのパーツがなかったので組み合わせてみたと。




こちらは一見日本の壁埋設と似ているようですが、表示が面白い。

上部には「COMBINATION STANDPIPE AND」
AND 何??と突っ込んでしまいそうです。

因みに下部の表示は・・・


スプリンクラーシステムズ、でしょうか。




こちらはかなり壮観。
左の銀色送水口は
「NON AUTOMATIC SPRINKLER SYSTEM IN BASEMENT  ONLY」
「地下専用の開放型スプリンクラー」ということでしょうか。

これらは座ることを拒否しているようです。








ウルトラマンカラーの送水口。

後ろは DEAN & DELUCA。
今でこそこのお店も日本中にありますが、21世紀になったばかりのこの時はそんなお店知る由もありませんでした。(私は・・・)



そして次の送水口。
さて、これはどこの送水口かというと・・・

なんとあのエンパイアステートビルディングのものだそうです!

エンパイアステートビルは1931年竣工とのこと。実はかなり古いビルです。
昭和6年。うむむ・・・いろいろ考えさせられるものがあります。

ちなみにクライスラービルから当時の高さ世界一を奪ったのがここ。
クライスラービルと言えば私が何日もかけてクリーチャー相手に闘った場所です。
あ、パラサイトイヴの話です。


それはともかく。
この送水口、現在も活躍中(?)とのことです。


同じエンパイアステートビルの違う側面の送水口。






さて、最後はこれです。
うちで勝手に「ラケット型」と呼んでいる物件です。


実は「CEC」ロゴでお馴染みの建設工業社さまの製品に、このラケット型があるのです。
私は実物は見たことがないのですが、神戸にあるということです。

この写真を見る限り、やはり日本の送水口は原型は輸入していたと考えるのが妥当でしょう。



さて、「人の写真で送る特別記事」その1はこれでおしまいです。
その2は何と!
あの林丈二さんから頂いた送水口写真その2、日本編です!!
乞うご期待!なのです。